登壇者紹介:尾崎美紀さん – DINETTE株式会社 代表取締役
今回から、D2C & RETAIL SUMMIT 2021に登壇いただくスピーカーをお一人ずつ紹介していくシリーズを始めます。
まず最初は、DINETTE株式会社 代表取締役 尾崎 美紀さんにお話を伺いました。
DINETTEの強みとは?
関:
まず、御社の強みを教えてください。
尾崎:
元々美容メディアの「DINETTE」を立ち上げて運用していたので、D2Cプロダクトをリリースする前からファンのコミュニティを持っていたのが一番の強みだと思います。その美容メディアで40万人くらいのユーザー数を抱えていて、美容が好きな方ととても近い距離でコミュニケーションを取っていました。
関:
商品発売前にメディアを立ち上げてコミュニティを作っていたのですね。それがどう商品作りに生かされたんでしょうか?
尾崎:
「PHOEBE BEAUTY UP」というコスメブランドを立ち上げる時に、「こういうことをやるブランドができたんだ」ということを知ってもらえるコミュニティが最初からあったというのが強みでした。商品を作る際もメディアでユーザーアンケートをしてユーザーさんのいろんな角度の悩みや深層心理を知ることができたのでそれをプロダクトに落とし込んでいます。商品改良もお客様の声を反映して改良を続けているので本当にお客様と一緒に成長していくブランドになっています。
関:
メディアとして、他社との違いや強みはありますか?
尾崎:
そもそもメディア発のコスメって全然少ないので、それをやっていること自体が強みでもあります。立ち上げは本当にフォロワー0人から始めたんですがA/Bテストを繰り返しながらコンテンツを配信してフォロワー数を増やしていったり、SNSを駆使して積極的にユーザーさんと近い距離でコミュニケーションを繰り返し取っていくことでエンゲージメントを高めてきたのでファンの方が熱量高く見てくださっています。
関:
メディアの立ち上げから最初のプロダクトのリリースまでどれくらいの時間がかかったんでしょうか?
尾崎:
2017年の3月に起業してそれと同時にメディアを立ち上げました。2018年の夏ぐらいで1年ちょっとでフォロワー数も数十万人いる状態になっていたので商品開発を始めて、2019年の2月にPHOEBEの最初のプロダクトをリリースしました。
関:
ありがとうございます。メディアの立ち上げから商品販売に至るまで、具体的にどんな風に仕掛けて行ったのかといったあたりも、サミットで詳しく深掘りしてお聞きできたらみなさんの参考になりそうですね!
D2Cの本質とは?
関:
それでは次の質問なんですが、「D2Cの本質とは?」一体なんだと思いますか?あえてどう解釈もできる聞き方をするので自由にお答えください。
尾崎:
他のD2Cブランドさんには当てはまらないかもしれないんですが、うちで言うとブランド側の想いがユーザーさんとかファンの方に直接伝わりやすいと思っています。例えばSNSマーケを元々SNSメディア発なので大事にしているんですけど、お客様の声が日々DMに届きます。「商品がこうでした」という感想だとか、ちょっとクレームっぽいお声もあれば、「自分は今までこういうような美容に関して悩みを持っていたんだけどPHOEBEと出会ってこんな風に変わりました」っていうようにプラスの意見を特に日々直接いただけたりしていて、それは大手ブランドさんが今までやれてこなかったコミュニケーションじゃないかなと思います。
尾崎:
普通だったら直接お客様とコミュニケーションをSNSを使ってとるってなかなかブランドとしてできないことだと思っていて、それこそ直営店を持っていればそこでのコミュニケーションはあると思うんですけど、それ以外で、通販会社でもコールセンターよりもっとフランクにやりとりできるところってまだあんまりないと思っています。リアルな声をいただいてお客様との距離感をいい意味で近づけられているので、それによってお客様と一緒に成長するブランドにできてるのがD2Cならではの強みなんじゃないかなと思います。
関:
直接コミュニケーションを取れるというのはD2Cでよく言われることだと思うんですけど、その中でも御社の場合は特にSNSを強みにしていて、より近い距離でコミュニケーションを取れてるというところですね。お客様と一緒に成長するという観点も、D2Cならではの新しい関係性ですね。
今回は、DINETTE株式会社 代表取締役 尾崎 美紀さんにお話を伺いました。
自社メディアを先に育て、そこでユーザーと直接コミュニケーションとって上で商品開発していくのはD2Cの成功モデルの一つになっているなと感じました。
通販会社もコールセンターが強いところはお客さんをしっかりグリップしています。しかしSNSに強いD2Cはそれとはまた違ったブランドと顧客の一体感を作り上げていますね。
ポイントは、
●ライトでリアルで近いコミュニケーション
●ブランド対ユーザーだけでなくユーザー対ユーザーのコミュニケーション(つまりコミュニティ)
だと思います。
サミット本番でもSNSを使ったマーケティングについて、最新の事例なども交えてお話いただきたいと思います。
ありがとうございました。
美容メディア「DINETTE」 https://dinette.jp/
D2Cブランド「PHOEBE BEAUTY UP」 https://phoebebeautyup.com/
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